早春、少し暖かな日差しを感じると、浮き足立ち、早く綺麗な花々をたくさん見たいという欲求を覚えます。そんな思いからか、一度見たいと思っていたザゼンソウを見に山梨県小倉山行ってきました。ザゼンソウを見ていると、なんとなく水芭蕉を想い出します。寒い湿地帯に早春に咲くという共通点からかもしれません。しかし、ザゼンソウは水芭蕉のような清らかな流れの中に、優雅に春の到来を告げるようにのびのびと咲き誇っているのではなく、何か強い自己主張のような強固な意志を感じさせてくれます。そのためでしょうか、僧侶が修行のために座禅を組んで精神統一をしながら一心に瞑想している姿に似ているので『座禅草』という名前が付けられたのかもしれません。