キッズランド|日本香料工業会 - Japan Flavor and Fragrance Materials Association -

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キッズランドKIDSLAND

EXPERIMENT実けんコーナー

01.香りの効果・重要性を確かめよう

実験

砂糖を加えただけの甘い水がフレーバー(食品香料)を加えるだけで一瞬のうちに種々の果物のジュースになります。また、鼻をつまんで飲むとどんなフルーツジュースもただの砂糖水になってしまいます。

用意するもの

  • ①市販のフルーツエッセンス(レモン、オレンジ、ストロベリーなど)
  • ②白糖(グラニュー糖)
  • ③クエン酸(食品添加物)
  • ④飲料水

方法

  • ①飲料水1000cc(市販のミネラルウォーターがよい)に対し白糖60g、クエン酸1gを加え攪拌して溶解したシロップを準備します。
  • ②シロップを100ccずつ小分けし、用意したフルーツエッセンスをスポイトで数滴加えてよく攪拌する。レモンジュース、オレンジジュース、ストロベリージュースなどの出来あがりです。
  • ③出来上がった各種フルーツジュースを飲み比べます。この時フレーバーを加えないシロップだけのものも味わうと、なお一層フレーバーの効果がわかります。
  • ④フレーバーの効果を確認した後、今度は鼻をつまんで出来上がったジュースを味わってみましょう。たぶん、何のジュースか分からないはずです。
  • ⑤食品にとって「香り」の果たす役割と重要性について考えてみましょう。

02.香りで甘さの感じ方が変わる

香りには甘さも無ければカロリーも無いはずですが、フレーバーをうまく使用することにより甘味をより強く感じさせることが出来ます。

用意するもの

  • ①市販のメープルエッセンス、バニラエッセンス
  • ②2%の砂糖水溶液1000cc

方法

  • ①2%の砂糖水100ccのビーカーを3点用意します。
  • ②2%の砂糖水にメープルエッセンスを数てき加えたもの、バニラエッセンスを数てき加えたもの、何も加えないものを準備します。
  • ③甘さを強く感じる順番に並べます。
  • ④フレーバーの効果について話し合いましょう。

CHALLENGEちょうせんを受けてみるかい

Q1ニオイってなに?
ニオイってなに?

動物(どうぶつ)には鼻(はな)がついているよね。
なんのために鼻(はな)があると思(おも)う。
においをかぐためだよね。
なにかが鼻(はな)のまくにくっついて、くさいとか、いいにおいとか感(かん)じるよね。
それがにおいなんだ。
においは軽(かる)いから飛(と)んでくるんだ。
でも、目(め)には見(み)えないんだ。

Q2香料ってなに?
香料ってなに

人間(にんげん)は昔(むかし)から香(かお)りの不思議(ふしぎ)な力(ちから)を感(かん)じて、それを集(あつ)めようと考(かんが)えたんだな。
花(はな)や葉(は)っぱや木(き)から香(かお)りを集(あつ)めて香料(こうりょう)を作(つく)ったんだ。
いろんな香料(こうりょう)を混(ま)ぜるともっといい匂(にお)いになることに気(き)がついたんだ。

Q3香料(こうりょう)は何(なに)からできているんですか?

「香料(こうりょう)ってなに?」の答(こた)えの中(なか)で、「花(はな)や葉(は)っぱや木(き)から香(かお)りを集(あつ)めて香料(こうりょう)を作(つく)った」といいました。
香(かお)りを集(あつ)める方法(ほうほう)を考(かんが)えだしたんですね。
そのうちにいろいろ混(ま)ぜてみると、もっと面白(おもしろ)い香(かお)りになることを発見(はっけん)します。
こうして、いろいろな香料(こうりょう)を使(つか)うようになってきます。
さて、人間(にんげん)が見(み)つけ出(だ)した香料(こうりょう)にはいろいろなものがあります。 いくつか、例(れい)をあげます。

  • ①バラやラベンダーのように花(はな)から取(と)り出(だ)した香料(こうりょう)
  • ②バジルなどのハーブのように葉(は)っぱから取(と)り出(だ)した香料(こうりょう)
  • ③種(たね)から取(と)り出(だ)した香料(こうりょう)
  • ④オレンジなどの果物(くだもの)から取(と)り出(だ)した香料(こうりょう)
  • ⑤木(き)の幹(みき)から取(と)り出(だ)した香料(こうりょう)
  • ⑥草(くさ)の根(ね)っ子(こ)から取(と)り出(だ)した香料(こうりょう)
  • ⑤動物(どうぶつ)の体(からだ)の一部(いちぶ)から取(と)れる香料(こうりょう

ところで、バラの香料(こうりょう)1kgを取(と)るのにどれだけのバラの花(はな)びらが必要(ひつよう)でしょうか?
あるバラでは4トンのバラの花(はな)が必要(ひつよう)とも言(い)われているそうです。

Q4香料(こうりょう)はいつごろから使(つか)われているんですか?

大昔(おおむかし)の人(ひと)がいろいろな記録(きろく)を残(のこ)しています。その中(なか)からしらべることになります。 紀元前(きげんぜん)3000年頃(ねんごろ)のメソポタミア(げんざいのイラクあたり)で使(つか)われていたという説(せつ)があります。 この辺(へん)のことはよくわかっていません。 もう少(すこ)し知(し)りたい方(かた)は、「香料(こうりょう)の初歩地識(ちしき)の『第1章香(だいいっしょうかおり)の文化史(ぶんかし)』を読(よ)んでください。 ここでは、香料(こうりょう)が商売(しょうばい)として成(な)り立(た)つうえで重要(じゅうよう)な発明(はつめい)についてお話(はな)しましょう。

ひとつは、「水蒸気(すいじょうき)じょうりゅう」という技術(ぎじゅつ)です。 アラビア人(じん)のイブン・シーナ(980~1027)が発明(はつめい)した技術(ぎじゅつ)といわれています。 これは、香(かお)りのあるもの、例(たと)えば花(はな)を摘(つ)み取(と)ってきていれものに入(い)れ、その中(なか)に水蒸気(すいじょうき)を吹(ふ)き込(こ)んで、水蒸気(すいじょうき)と一緒(いっしょ)に香(かお)り成分(せいぶん)を取(と)り出(だ)す方法(ほうほう)です。 水蒸気(すいじょうき)はにがさないために冷(ひや)やして水(みず)に変(か)えためます。たまった水(みず)には香料(こうりょう)が浮(う)いてきます。

もうひとつは、エチルアルコールの発見(はっけん)です。 13世紀(せいき)までにエチルアルコールを取(と)り出(だ)す技術(ぎじゅつ)が開発(かいはつ)されたとされています。 エチルアルコールを使(つか)って、「ちゅう出(しゅつ)」という技術(ぎじゅつ)ができるようになってきます。 これは、エチルアルコールに香(かお)り成分(せいぶん)が溶(と)け出(だ)させるものです。 水蒸気(すいじょうき)じょうりゅうでは100℃以上(いじょう)の熱(ねつ)がかかるため、香(かお)りが変(か)わってしまうものがあります。 ちゅうしゅつは熱(ねつ)をかけないため、さまざまな香(かお)りを取(と)り出(だ)すことができます。

Q5日本(にほん)では年間(ねんかん)どれ位(くらい)の香料(こうりょう)が使(つか)われているんですか?

日本香料工業会(にほんこうりょうこうぎょうかい)では、毎年(まいとし)香料(こうりょう)のとう計(けい)を発表(はっぴょう)しています。
ここでは、平成(へいせい)20年のとう計(けい)を見(み)てみます。じっさいに売(う)られた数量(すうりょう)を出(だ)してみます。
「食品香料(しょくひんこうりょう)」では、63,000トン以上、「香粧品香料(こうしょうひんこうりょう)」では、6,600トン以上でした。

数字(すうじ)のイメージをつかむためにかん算(さん)してみましょう

  • ・重(おも)さを体積(たいせき)に変(か)えて(かん算といいます)、その量(りょう)の大(おお)きさを何(なに)かにたとえてみましょう。
  • ・香料(こうりょう)は水(みず)より軽(かる)い液体(えきたい)です。ここでは香料(こうりょう)の比重(ひじゅう)を0.9とします。そうしますと、とう計(けい)の数字(すうじ)は重(おも)さですので、体積(たいせき)に変(か)えます。

「食品香料(しょくひんこうりょう)」  :63,000÷0.9=およそ70,000㎥
「香粧品香料(こうしょうひんこうりょう)」 :6,600÷0.9=およそ7,300㎥
〈比較(ひかく)〉 かん算(さん)するもの。

  • ①東京(とうきょう)ドーム。その体積(たいせき):およそ124万(まん)㎥
  • ②奈良(なら)の大仏(だいぶつ)。その体積(たいせき):およそ230㎥

つまり、食品香料(しょくひんこうりょう)では1年間(ねんかん)に、東京(とうきょう)ドームの約(やく)0.05個分(こぶん)、奈良(なら)の大仏(だいぶつ)さんのだいたい304体分(たいぶん)の量(りょう)が使(つか)われていることになります。
香粧品香料(こうしょうひんこうりょう)では、奈良(なら)の大仏(だいぶつ)さんの32体分(たいぶん)ほどの量(りょう)が1年間(ねんかん)に使用(しよう)されていることになります。

Q6合成香料(ごうせいこうりょう)ってなに?

「花(はな)や葉(は)っぱや木(き)から香(かお)りを集(あつ)めた香料(こうりょう)」は、天然香料(てんねんこうりょう)といわれています。
一方(いっぽう)、合成香料(ごうせいこうりょう)といわれているものがあります。
人(ひと)は、天然香料(てんねんこうりょう)が何(なに)からできているのか調(しら)べて(ぶんせきという)いくことになります。
そして、それはいろいろな物質(ぶっしつ)からできているのがわかってきます。
わかってくると今度(こんど)は、人間(にんげん)の力(ちから)でそのいろいろな物質(ぶっしつ)を作(つく)ってみたいと考(かんが)え出(だ)します。
そのようにして、人間(にんげん)が化学(かがく)の力(ちから)で香(かお)りのする物質(ぶっしつ)を作(つく)り出(だ)しました。
これを、合成香料(ごうせいこうりょう)といいます。
その後(ご)、人間(にんげん)は天然(てんねん)にないが香(かお)りのする物質(ぶっしつ)があることを知(し)り作(つく)り出(だ)すようにもなりました。

Q7香料(こうりょう)は液体(えきたい)ですか?

香料(こうりょう)の多(おお)くは液体(えきたい)です。
香料(こうりょう)は、き発性(はつせい)の高(たか)い液体(えきたい)です。き発性(はつせい)が高(たか)いというのは、そのまま置(お)いておくとしぜんに飛(と)んでいってしまい、そのスピードが速(はや)いということです。
また、香料(こうりょう)は有機化合物(ゆうきかごうぶつ)といって、「炭素(たんそ)」を骨格(こっかく)とする物質(ぶっしつ)からできています。つまり、燃(も)えやすいです。香料(こうりょう)は、き発性(はつせい)が高(たか)いので特(とく)に燃(も)えやすいものにはいります。
また、香料(こうりょう)のなかには、固体(こたい)のものもあります。
メントールという言葉(ことば)を聞(き)いたことがあるでしょう。
メントールは針状(はりじょう)の結晶(けっしょう)(固体)(こたい)です。